風水で方位を確認する際、磁北と真北のどちらを使えば良いのか迷っていませんか。方位は風水の基本中の基本ですが、2つの「北」があることで混乱してしまうのも無理はありません。
今回は「磁北・真北」に関する風水の考え方と、実際に方位を測定する際の3つの注意点について詳しく解説します。この記事を読めば、あなたの家やオフィスで正確な風水鑑定ができるようになるでしょう。
「磁北・真北」の風水
磁北と真北について、風水ではどちらを基準にするべきなのか、そして2つの北の違いがもたらす影響について理解しておく必要があります。風水における「磁北・真北」の重要なポイントは次の3つです。
- 風水では磁北を基準とするのが基本
- 真北との偏角は地域によって異なる
- 偏角の影響は方位盤の精度に関わる
これらのポイントを押さえておくことで、正確な風水鑑定が可能になります。以下で詳しく見ていきましょう。
風水では磁北を基準とするのが基本
風水では古来より、羅盤という専用の方位測定器を使って方位を確認してきました。この羅盤は地球の磁場に反応する磁針を用いているため、自然と磁北を基準としています。
中国で生まれた風水の歴史は数千年に及びますが、その長い伝統の中で磁北を基準とする測定方法が確立されてきました。現代の風水師も、この伝統的な方法を踏襲して磁北を用いることが一般的です。
あなたが自宅で風水を実践する場合も、スマートフォンのコンパスアプリや市販の方位磁針を使うことになるでしょう。これらはすべて磁北を示すため、風水の基本に沿った測定ができます。
真北との偏角は地域によって異なる
磁北と真北のずれを「偏角」と呼びますが、この偏角は住んでいる地域によって大きく変わります。日本国内でも、北海道では約9度西偏、九州では約7度西偏、沖縄では約5度西偏と差があるのです。
この偏角は地球の磁場が完全に地軸と一致していないことから生じます。地球の磁極は地理的な北極点からずれた位置にあるため、場所によって磁北と真北の角度差が変わってくるのです。
風水で方位を測定する際は、あなたの住む地域の偏角を知っておくと、より正確な鑑定ができます。国土地理院のウェブサイトなどで、地域ごとの偏角を確認することができるでしょう。
偏角の影響は方位盤の精度に関わる
風水の方位盤は一般的に8方位または24方位に区分されており、それぞれの方位に対応する運気や特性があります。偏角のずれが大きい場合、方位の境界線付近では判定が変わってしまう可能性があるのです。
例えば、8方位に分ける場合、1つの方位は45度の範囲を持ちます。7度から9度程度の偏角であれば、方位の中心部分では大きな問題になりませんが、境界付近では影響が出てくることがあります。
より精密な24方位での鑑定を行う場合は、1つの方位が15度しかないため、偏角の影響がさらに大きくなります。正確な風水鑑定を目指すなら、偏角を考慮に入れた測定が求められるでしょう。
「磁北・真北」に関する3つの注意点
磁北と真北を使い分ける際、風水の観点から気をつけるべきことがあります。方位の測定を誤ると、風水の効果が十分に得られない可能性があるのです。「磁北・真北」に関する風水上の注意点は次の3つです。
- 測定場所の磁気の乱れに注意する
- 建物の中心点を正確に定める
- 定期的に方位の確認を行う
これらの注意点を守ることで、風水本来の力を最大限に引き出せます。以下で詳しく見ていきましょう。
測定場所の磁気の乱れに注意する
現代の住宅やオフィスには、磁気に影響を与える電化製品や金属製品が数多く存在します。テレビ、パソコン、スピーカー、鉄骨などの近くで方位を測定すると、磁針が正確に磁北を指さなくなってしまうのです。
風水では、気の流れを正確に読み取ることが何よりも大切になります。磁気の乱れによって方位が狂えば、本来良い方位に配置するべきものを悪い方位に置いてしまうことになりかねません。
方位を測定する際は、電化製品から2メートル以上離れた場所で行うようにしましょう。また、腕時計やアクセサリーなど、身につけている金属製品も外しておくと、より正確な測定ができます。
建物の中心点を正確に定める
風水では建物の中心点を基準として各方位を判断するため、この中心点の位置が正確でなければすべての測定が狂ってしまいます。特に複雑な形状の建物や、増改築を繰り返した住宅では中心点の特定が難しくなるのです。
基本的には、建物の平面図を用意して対角線を引き、その交点を中心とします。しかし、L字型やコの字型の建物では、どの範囲を建物として考えるかによって中心点が変わってくるため注意が必要です。
正確な中心点を見つけるには、建物の外壁に沿って長方形または正方形で囲める最大の範囲を建物の基本形状として捉えます。バルコニーや玄関ポーチなど、屋根のない突出部分は除外して考えるのが一般的でしょう。
定期的に方位の確認を行う
地球の磁場は時間とともにゆっくりと変化しており、偏角も年月を経て少しずつ変わっていきます。10年、20年という長い期間が経過すると、わずかではありますが方位のずれが生じてくるのです。
また、周辺環境の変化も方位測定に影響を及ぼします。近隣に高層ビルが建ったり、大規模な鉄道工事が行われたりすると、局所的な磁場の変化が起こることがあるのです。
風水の効果を持続させるためには、数年に一度は方位の再確認を行うことをおすすめします。特に大きな環境変化があった場合や、運気の停滞を感じた時には、改めて正確な方位測定を実施してみましょう。
運気について
磁北と真北を正しく理解し、適切に方位を測定することは、あらゆる運気を高める基盤となります。風水における方位は単なる方角ではなく、それぞれの方位が持つエネルギーを活用する手段なのです。
金運
金運を高めるには、財位と呼ばれる方位を正確に特定することが欠かせません。多くの風水の流派では、玄関の向きから財位を算出するため、磁北を基準とした正確な方位測定が金運アップの第一歩になります。
財位は一般的に、部屋の入口から対角線上の奥の角とされることが多いのですが、建物全体の方位関係によって変わってきます。正確な磁北を知ることで、本当の財位を見つけ出し、そこに金運を高めるアイテムを配置できるのです。
また、金運に関わる西の方位も、磁北から正確に測定する必要があります。西に黄色やゴールドのアイテムを置く、水晶を飾るといった金運アップの風水も、方位が正確でなければ効果が半減してしまうでしょう。
恋愛運
恋愛運を司る方位は、多くの風水では東南とされています。東南は縁を結ぶエネルギーが集まる方位であり、ここを整えることで良縁に恵まれやすくなるのです。
磁北を正確に測定し、そこから東南の方位を割り出すことで、恋愛運を高める最適な場所が分かります。そこにピンク色の花や、ペアになった装飾品を置くことで、出会いの運気を引き寄せることができるでしょう。
すでにパートナーがいる人は、寝室の位置と方位も恋愛運に影響します。寝室が建物のどの方位にあるのかを磁北から正確に測定し、その方位に合った色使いやインテリアを選ぶことで、二人の絆を深めることができます。
家庭運
家庭運の中心となるのは、家族が集まるリビングやダイニングの方位です。これらの空間が吉方位にあるかどうかで、家族の調和や団らんの質が変わってくるのです。
磁北を基準として家の中心点を定め、そこから各部屋の方位を確認します。特に南西は家庭運を司る方位とされており、ここを清潔に保ち、温かみのあるインテリアで整えることが家族の絆を強めることにつながるでしょう。
また、家族それぞれに合った吉方位を活用することも家庭運アップの秘訣です。生年月日から算出される個人の吉方位に、その人の部屋や寝る場所を配置することで、家族全員が調和のとれた生活を送れます。
仕事運
仕事運を高めるには、書斎やワークスペースを適切な方位に配置することが効果的です。集中力や判断力を高める方位は北とされており、磁北を正確に測定することで最適な作業環境を作り出せます。
北の方位に仕事用のデスクを配置し、さらにデスクに座った時の向きも考慮に入れます。自分の仕事に合った吉方位を向いて作業することで、能率が上がり、成果も出やすくなるのです。
昇進や出世を望むなら、東の方位も活用しましょう。東は成長と発展のエネルギーを持つ方位であり、ここに青や緑のアイテムを配置することで、キャリアアップの運気を引き寄せることができます。
健康運
健康運に最も関係が深いのは、寝室の方位と寝る時の頭の向きです。質の良い睡眠は健康の基本であり、風水では磁北を基準として最適な寝る向きを判断します。
一般的に、頭を北に向けて寝る「北枕」は避けるべきとされることもありますが、風水では体調や年齢によって適した向きが異なるのです。磁北を正確に測定し、自分に合った頭の向きで眠ることが健康運を高める鍵となります。
また、東の方位は朝日のエネルギーが入ってくる場所であり、活力や免疫力を高める効果があります。東側の窓から朝日を取り入れられるように、カーテンの開け方や部屋の配置を工夫すると、健やかな毎日を過ごせるでしょう。
