これから家を建てる予定があったり、建築や住まいに関わる仕事をしていたりする中で、風水の観点から何を気をつければ良いのか気になっているかもしれません。建築と風水は古来より深く結びついており、適切な知識がないまま進めてしまうと、住む人の運気に大きな影響を与えてしまいます。
今回は建築における風水の基本から注意点、そして運気を高めるための具体的な工夫まで詳しくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。あなたの建築計画や住環境をより良いものにするヒントが見つかるはずです。
「建築」の風水
建築における風水では、土地選びから建物の配置、間取りの設計まで、さまざまな要素が運気に影響を与えます。特に押さえておきたい風水の基本は次の3つです。
- 土地の気の流れを読み取り適切な場所を選ぶこと
- 玄関の方位と建物の向きを吉方位に合わせること
- 間取りにおける各部屋の配置と動線を整えること
これらのポイントを踏まえて建築を進めることで、住む人の健康や繁栄を支える住まいが実現します。以下で詳しく見ていきましょう。
土地の気の流れを読み取り適切な場所を選ぶこと
建築において最も基本となるのが、土地そのものが持つ気の質を見極めることです。風水では土地に流れる「気」が建物とそこに住む人々のエネルギーに直接影響を与えると考えられています。
良い気が流れる土地は、適度な起伏があり、水はけが良く、周囲に緑が豊かな場所です。一方で、低地で湿気が溜まりやすい場所や、過去に災害があった土地、墓地や病院の跡地などは、陰の気が強く建築には向きません。
土地を選ぶ際には、その場所に実際に足を運び、肌で感じる空気感や心地よさを大切にしてください。直感的に居心地が悪いと感じる土地は、風水的にも問題がある可能性が高いため、慎重に判断することが求められます。
玄関の方位と建物の向きを吉方位に合わせること
建物の向きと玄関の方位は、家全体の運気を左右する極めて重要な要素です。風水では、玄関は気の入り口とされ、ここから良い気を取り込むことで家全体に活力が満ちると考えます。
一般的に、東南や南向きの玄関は陽の気を多く取り込めるため吉とされています。逆に、北東（鬼門）や南西（裏鬼門）に玄関を配置すると、凶の気が入りやすくなり、住人の健康や運気に悪影響を及ぼす恐れがあります。
設計段階で方位を慎重に検討し、可能な限り吉方位に玄関を配置するよう計画してください。もし敷地の制約で難しい場合でも、玄関周りを明るく清潔に保つことで、凶作用を和らげることができます。
間取りにおける各部屋の配置と動線を整えること
建物内部の間取りと部屋の配置も、風水において見逃せない要素です。各部屋がどの方位に位置するかによって、その部屋が持つエネルギーの性質が変わってきます。
たとえば、リビングや子供部屋は陽の気が強い東側や南側に配置すると、活力や成長のエネルギーを得られます。一方、寝室は落ち着きが必要なため、西側や北側といった陰の気が強い場所が適しています。
また、家の中心部分（太極）は家全体の気が集まる場所なので、階段やトイレなど気が乱れやすい設備を置かないことが大切です。動線も考慮し、気が滞りなく流れるような間取りを心がけてください。
「建築」に関する3つの注意点
建築において風水を取り入れる際、いくつか特に注意するべきポイントがあります。これらを見落とすと、せっかくの建築計画が台無しになってしまうこともあります。風水の観点から気をつけるべき注意点は次の3つです。
- 鬼門と裏鬼門に水回りや不浄な場所を配置しないこと
- 梁や柱の位置が気の流れを遮らないよう配慮すること
- 窓の配置によって気の出入りバランスを崩さないこと
これらの注意点を守ることで、建築後のトラブルや運気の低下を防ぐことができます。以下で詳しく見ていきましょう。
鬼門と裏鬼門に水回りや不浄な場所を配置しないこと
風水において最も避けるべきなのが、鬼門（北東）と裏鬼門（南西）に水回りやトイレといった不浄な場所を配置することです。これらの方位は邪気が入りやすく、そこに汚れや湿気が溜まる場所があると、家全体に悪影響が広がってしまいます。
特にトイレやバスルーム、キッチンの流し台などを鬼門・裏鬼門のラインに配置すると、健康運や金運に深刻なダメージを与える可能性があります。住人が原因不明の体調不良に悩まされたり、経済的な困難に直面したりすることもあります。
設計段階で間取り図を確認し、これらの方位に水回りが来ないよう調整してください。もしどうしても避けられない場合は、その場所を常に清潔に保ち、盛り塩や観葉植物を置いて浄化することで悪影響を最小限に抑えましょう。
梁や柱の位置が気の流れを遮らないよう配慮すること
建築の構造上、梁や柱は必要不可欠ですが、その配置によっては気の流れを大きく妨げてしまいます。特に居住空間の中心や、人が長時間過ごす場所の真上に梁があると、圧迫感を生み出し、住人の精神状態に悪影響を及ぼします。
リビングやダイニング、寝室などで、ソファやベッドの真上に太い梁が通っていると、そこに座ったり寝たりする人の運気を押さえつけてしまいます。これは「梁殺」と呼ばれる凶相で、頭痛や不安感、決断力の低下などを引き起こすとされています。
設計時には梁の位置を慎重に検討し、生活動線や家具の配置と重ならないよう工夫してください。既に建築済みの場合は、梁に布をかけたり、照明を工夫したりして視覚的な圧迫感を和らげることで対処できます。
窓の配置によって気の出入りバランスを崩さないこと
窓は玄関と並んで、気が出入りする重要な場所です。適切な窓の配置は家の中に新鮮な気を循環させますが、バランスが悪いと気が滞ったり、逆に良い気が逃げすぎたりしてしまいます。
たとえば、玄関と窓が一直線上に並んでいると、入ってきた良い気がそのまま外へ抜けてしまい、家の中に留まりません。また、窓が極端に少ないと気が淀んでしまい、住人の健康や活力に悪影響が出ます。
各部屋には適度な数の窓を配置し、光と風が自然に流れる設計を心がけてください。窓が多すぎる場合はカーテンやブラインドで調整し、少なすぎる場合は照明や観葉植物で気の流れを補うことができます。
運気について
建築における風水は、単に住みやすさを追求するだけでなく、住む人のさまざまな運気を高める効果があります。適切な設計と配置によって、金運、恋愛運、家庭運、仕事運、健康運といった人生の重要な側面すべてに好影響をもたらすことができます。
金運
建築における金運アップの鍵は、家の西側と北側の扱い方にあります。風水では西は金運を象徴する方位とされ、この方角にリビングや居間を配置すると、家族の経済的安定につながります。
また、キッチンは家庭の財を生み出す場所とされているため、清潔で整理整頓された状態を保つことが金運向上に直結します。特にコンロと流し台の配置には気を配り、火と水が対立しないようバランスよく設計してください。
玄関周りも金運に影響するため、明るく広々とした空間を確保し、常に整頓しておくことが大切です。靴が散乱していたり、不要な物が置かれていたりすると、せっかく入ってくる金運を遮ってしまいます。
恋愛運
恋愛運を高める建築のポイントは、寝室の方位と雰囲気づくりにあります。寝室を東南の方角に配置すると、良縁を引き寄せるエネルギーが強まり、独身の方には出会いの機会が増え、既婚の方には夫婦関係の円満さがもたらされます。
また、寝室内の色使いも恋愛運に影響します。ピンクやベージュといった柔らかく温かみのある色を取り入れると、愛情運が高まります。
窓から自然光が適度に入る設計にすることも重要です。暗すぎる寝室は陰の気が強くなり、恋愛運を停滞させてしまうため、朝日が心地よく入る東向きや東南向きの窓を設けることをおすすめします。
家庭運
家庭運を高めるためには、家の中心部分とリビングの設計が鍵となります。家の中心（太極）は家族全員のエネルギーが集まる場所なので、ここを明るく開放的な空間にすることで、家族の絆が強まります。
リビングは家族が集まる場所ですから、南側や東南側といった陽の気が強い方位に配置すると、家族間のコミュニケーションが活発になり、温かい雰囲気が生まれます。家族が自然と集まりたくなるような居心地の良い空間づくりを心がけてください。
ダイニングテーブルの配置も家庭運に影響します。家族全員が顔を合わせて食事ができるよう、壁際ではなく部屋の中央寄りに配置すると、会話が弾み、家族の結束が強まります。
仕事運
仕事運を高める建築のポイントは、書斎や仕事スペースの配置と方位にあります。北側は集中力と思考力を高める方位とされているため、この方角に書斎や勉強部屋を配置すると、仕事や学業での成果が上がりやすくなります。
デスクの配置も重要で、背後に壁があり、前方が開けている状態が理想的です。これは「背山面水」という風水の原則で、安定感と前進力を同時に得られる配置とされています。
また、玄関から仕事部屋までの動線がスムーズであることも仕事運に影響します。曲がりくねった複雑な動線は気の流れを滞らせ、仕事の効率を下げてしまうため、シンプルで分かりやすい間取りを心がけてください。
健康運
健康運を高める建築では、まず家全体の風通しと採光を良くすることが基本となります。新鮮な空気と自然光が十分に入る設計は、住人の心身の健康を保つ上で欠かせません。
特に寝室の環境は健康運に直結します。寝室は北側や西側など、落ち着いた陰の気がある方位に配置し、静かで安眠できる環境を整えてください。窓からの風通しも確保し、湿気がこもらないよう換気に配慮することが大切です。
水回りの清潔さも健康運を左右します。トイレやバスルームに湿気や汚れが溜まると、そこから悪い気が発生し、住人の健康を損なう原因となるため、掃除しやすい設計と十分な換気設備を整えることが重要です。
