家を建てたり引っ越しを考えたりする時、玄関の方位が気になっていませんか。玄関は気が入る場所ですから、方位によって家全体の運気が変わってくるのではないかと心配になるのは当然のことです。
今回は玄関の吉方位について、風水の観点から詳しく解説していきます。吉方位の意味や各方位の特徴、そして注意するべきポイントまで、あなたの暮らしに役立つ知識をお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
「玄関の吉方位」の風水
玄関の吉方位を理解するためには、まず風水における方位の基本的な考え方を押さえておく必要があります。風水で玄関の吉方位を判断する際に知っておくべき重要なポイントは次の3つです。
- 東・南東・南が基本の吉方位とされる理由
- 家の中心から見た玄関の方角の測り方
- 住む人の本命卦による個別の吉方位
玄関は家の顔であり、良い気を取り込む入口ですから、方位選びは慎重に行いたいところです。以下で詳しく見ていきましょう。
東・南東・南が基本の吉方位とされる理由
東は太陽が昇る方位であり、新鮮な陽の気が満ちる場所として風水では非常に重視されています。朝日のエネルギーを受け取ることで、家全体に活力と成長の気が流れ込み、住む人の発展運や健康運を高めてくれるのです。
南東は風の入口とされ、良縁や人間関係を司る方位として知られています。この方位に玄関があると、良い情報や人との出会いがもたらされやすくなり、社交運や結婚運が上昇します。
南は火の気を持つ方位で、知性や美意識を高める効果があります。ただし、南は強い陽の気が集まりすぎる傾向もあるため、玄関に取り入れる際には適度な調整が必要になってきます。
家の中心から見た玄関の方角の測り方
玄関の吉方位を正確に判断するには、まず家の中心点を見つけることから始めます。間取り図を用意して、建物の対角線を引き、その交点が家の中心となります。
中心点が定まったら、そこから玄関ドアの中央に向かって線を引き、方位磁石を使って方角を測定してください。このとき、磁石は電化製品や金属から離して使用することで、より正確な測定ができます。
風水では八方位または二十四方位で判断しますが、一般的には八方位で十分です。北、北東、東、南東、南、南西、西、北西のどの範囲に玄関が位置するかを確認しましょう。
住む人の本命卦による個別の吉方位
風水には本命卦という考え方があり、生まれた年によって一人ひとりに適した吉方位が異なります。本命卦は東四命と西四命の二つのグループに分かれ、それぞれに相性の良い方位が定められています。
東四命の人は東・南東・南・北が吉方位となり、これらの方位に玄関があると運気が安定します。一方、西四命の人は西・南西・北西・北東が吉方位で、こちらの方位に玄関があることで調和が生まれるのです。
家族全員の本命卦が一致することは稀ですから、世帯主や家にいる時間が長い人の本命卦を優先して考えるとよいでしょう。あるいは、どの方位にも共通する良い気の流れを作ることに注力する方法もあります。
「玄関の吉方位」に関する3つの注意点
玄関の吉方位を活かすためには、方位だけでなく実際の使い方や状態にも気を配る必要があります。風水の観点から玄関で特に注意するべきポイントは次の3つです。
- 吉方位でも暗く汚れていては意味がない
- 玄関正面に階段や鏡を置かない
- 凶方位の玄関でも改善策はある
方位が良くても、玄関の環境が整っていなければ良い気は入ってきません。以下で詳しく見ていきましょう。
吉方位でも暗く汚れていては意味がない
どんなに良い方位に玄関があったとしても、そこが暗くてジメジメしていたり、靴や物が散乱していたりすれば、良い気は入ってこられません。気は明るく清潔な場所を好んで流れ込むものですから、玄関の環境整備は方位選び以上に重要なのです。
玄関は毎日掃き掃除をして、靴は必要最小限だけを出しておくようにしましょう。照明は明るいものを選び、自然光が入りにくい玄関では特に照明の質にこだわってください。
また、玄関マットを敷くことで外から持ち込まれる邪気を払う効果があります。定期的に洗濯して清潔を保ち、色は方位に合わせて選ぶとさらに効果的です。
玄関正面に階段や鏡を置かない
玄関ドアを開けたときに正面に階段が見える間取りは、風水では避けるべき配置とされています。なぜなら、せっかく玄関から入ってきた良い気が、そのまま階段を駆け上がって二階へ逃げてしまい、一階に気が留まらないからです。
同様に、玄関正面に大きな鏡を配置することも好ましくありません。鏡は気を跳ね返す性質があるため、入ってきた良い気を外へ押し戻してしまうのです。
もし間取り上どうしても階段が正面になる場合は、のれんやパーテーションで視線を遮ったり、観葉植物を置いて気の流れを和らげたりする工夫をしてください。鏡は玄関の横側に配置すれば、空間を広く見せながらも気の流れを妨げません。
凶方位の玄関でも改善策はある
既に住んでいる家の玄関が凶方位だったとしても、諦める必要はありません。風水には方位の欠点を補う様々な改善方法が用意されており、適切な対策を取ることで運気を整えることができます。
北東や南西といった鬼門・裏鬼門に玄関がある場合は、特に清潔さを保つことが求められます。盛り塩を置いたり、白や黄色といった浄化の色を取り入れたりすることで、邪気を払うことができるのです。
西や北西の玄関は金運に影響を与える方位ですから、黄色やゴールドの小物を飾ることで金運を補強できます。方位の特性を理解し、それに応じたインテリアや色使いを心がければ、凶方位であっても快適に暮らせるでしょう。
運気について
玄関の吉方位は、単に家相が良いというだけでなく、あなたの人生における様々な運気と深く結びついています。方位ごとの特性を理解し、それに合わせた工夫を取り入れることで、金運や恋愛運をはじめとする各種の運気を高めることができるのです。
金運
東の玄関は仕事運や成長運に優れており、それが結果的に収入の増加につながります。朝日のエネルギーを取り込むことで、前向きな気持ちで仕事に取り組めるようになり、昇進や新しいチャンスが訪れやすくなるのです。
西の玄関は金運そのものと直結する方位で、お金の出入りが活発になります。ただし、使いすぎにも注意が必要ですから、黄色やゴールドのアイテムを置いて金運を安定させる工夫をしましょう。
北の玄関は貯蓄運を高める方位とされています。落ち着いた雰囲気を保ち、ピンクやアイボリーの色を取り入れることで、お金が自然と貯まりやすい環境を作ることができます。
恋愛運
南東の玄関は恋愛運や結婚運を司る最高の方位です。良縁を引き寄せる力が強く、出会いのチャンスが増えるだけでなく、既にパートナーがいる人にとっても関係が深まる効果があります。
オレンジやピンクの花を飾ることで、さらに恋愛運を高めることができます。生花は気の流れを活性化させますから、枯れたらすぐに取り替えて、常に新鮮な状態を保ってください。
東の玄関も恋愛運に良い影響を与え、特に若い人や新しい出会いを求めている人に適しています。爽やかなグリーン系の小物を置くことで、フレッシュな恋愛のエネルギーを呼び込めるでしょう。
家庭運
南西の玄関は家庭運や母性を象徴する方位で、家族の絆を深める効果があります。安定感のある茶色やベージュのインテリアを取り入れることで、温かく落ち着いた家庭の雰囲気を作り出せます。
北東の玄関は変化を司る方位ですから、家族の成長や転機に良い影響を与えます。ただし、清潔さを保たないと不安定さが増してしまうため、こまめな掃除と整理整頓を心がけてください。
どの方位の玄関であっても、家族写真を飾ることは家庭運アップにつながります。笑顔の写真を選び、明るい場所に飾ることで、家族の絆がより強固なものになるでしょう。
仕事運
東の玄関は仕事運を高める最良の方位で、キャリアアップや新規事業の成功を後押しします。青や緑の色を取り入れることで、成長と発展のエネルギーがさらに強まり、仕事での成果が出やすくなるのです。
南の玄関は知性や才能を開花させる方位ですから、クリエイティブな仕事や人前に出る職業の人に向いています。赤や紫のアクセントカラーを加えることで、あなたの才能が周囲に認められやすくなるでしょう。
北西の玄関は出世運や経営者運を高める方位とされています。格調高いインテリアを心がけ、ゴールドやシルバーの金属製品を置くことで、リーダーシップや決断力が養われます。
健康運
東の玄関は健康運にも優れており、朝日のエネルギーが体内時計を整えて免疫力を高めてくれます。観葉植物を置くことで空気が浄化され、住む人の心身の健康が保たれるのです。
北の玄関は静かで落ち着いた気を持つため、ストレスの軽減や睡眠の質向上に効果があります。アロマディフューザーを置いてラベンダーやカモミールの香りを漂わせることで、リラックス効果がさらに高まるでしょう。
南西の玄関は消化器系の健康と関連が深く、胃腸を整える作用があります。暖色系のマットやスリッパを使うことで体を温め、内臓の働きを活性化させることができます。

