玄関を入ってすぐに階段が目に入る間取りや、階段が玄関に近すぎる配置に不安を感じていませんか。家の顔とも言える玄関と、上下階をつなぐ階段の位置関係は、風水において住まい全体の運気を左右する極めて大きな要素なのです。
今回は「玄関と階段の位置」に関する風水の知識と、気をつけるべき注意点を詳しくお伝えします。正しい理解と対策を知ることで、あなたの住まいに良い気を呼び込み、家族全員の運気を高めることができるでしょう。
「玄関と階段の位置」の風水
玄関と階段の位置関係は、家に入ってくる気の流れを大きく変える要素として、風水では特に注意深く扱われています。この2つの配置が適切でないと、せっかく玄関から入った良い気が家の中に留まらず、すぐに逃げてしまうことになるのです。
風水において押さえておくべきポイントは次の3つです。
- 玄関正面に階段がある配置の影響
- 玄関すぐ横に階段がある場合の気の流れ
- 階段の向きと玄関の位置関係が生む運気
これらのポイントを理解することで、あなたの住まいがどのような状態にあるのかを把握できます。以下で詳しく見ていきましょう。
玄関正面に階段がある配置の影響
玄関を開けた瞬間に正面に階段が見える配置は、風水では最も避けるべき形とされています。玄関から入ってきた気は本来、家の中をゆっくりと巡って各部屋に届けられるべきものです。
しかし正面に階段があると、入ってきた良い気がそのまま階段を駆け上がり、2階へと直行してしまいます。これでは1階に気が留まらず、家全体のバランスが崩れてしまうのです。
さらに、財運を象徴する気も階段を通じて上の階へ流れ出てしまうため、お金が貯まりにくい家になってしまいます。この配置の家では、収入があっても支出が増えやすく、経済的な安定が得られにくいのです。
玄関すぐ横に階段がある場合の気の流れ
玄関の真横や、玄関から数歩の場所に階段がある配置も、風水では好ましくありません。この配置では、玄関から入った気が家の中に広がる前に、すぐに階段へと吸い込まれてしまいます。
気の流れが急すぎると、住む人の気持ちも落ち着かず、常に慌ただしさを感じる生活になりがちです。家族がゆっくりとくつろげる時間が減り、疲れが取れにくくなることもあります。
また、玄関すぐ横の階段は、訪問者にとっても落ち着かない印象を与えます。人間関係や社会運にも影響が出やすく、大切な人との縁が薄れやすくなるのです。
階段の向きと玄関の位置関係が生む運気
階段が玄関に対してどちらの方向を向いているかも、運気に大きく関わります。階段が玄関から見て右側にある場合と左側にある場合では、それぞれ異なる影響があるのです。
右側に階段がある配置は、仕事運や社会的な成功に関わる陽の気が強くなります。一方、左側に階段がある配置は、家庭内の調和や健康に関わる陰の気が強まるのです。
どちらが良いかは家族構成や生活スタイルによって異なりますが、大切なのは玄関と階段の間に適度な距離があることです。理想的には、玄関から階段まで最低でも3メートル以上の距離を確保し、その間に廊下や別の部屋を配置することで、気の流れが穏やかになります。
「玄関と階段の位置」に関する3つの注意点
玄関と階段の位置関係を考えるとき、単に配置だけでなく、その空間をどう整えるかも同じくらい大切です。間取りは変えられなくても、風水的な対策を施すことで運気の流れを改善できます。
風水の観点から気をつけるべきことは次の3つです。
- 玄関と階段の間に遮るものを置かない
- 階段下のスペースを物置にしない
- 玄関から階段が直接見える動線を作らない
これらの注意点を守ることで、たとえ理想的でない配置であっても、悪影響を最小限に抑えられます。以下で詳しく見ていきましょう。
玄関と階段の間に遮るものを置かない
玄関と階段の距離が近い場合、つい目隠しのために家具や衝立を置きたくなるかもしれません。しかし、これは風水的には逆効果になってしまいます。
気の流れを物理的に遮断してしまうと、家全体に気が行き渡らなくなり、停滞した空気が生まれます。停滞した気は住む人の心身にも悪影響を及ぼし、無気力感や倦怠感を引き起こすのです。
正しい対策は、遮るのではなく気の流れを緩やかにすることです。観葉植物や小さな花を置いて気の流れを和らげたり、間接照明で空間に明るさを加えたりすることで、良い気を保ちながら急激な流れを抑えられます。
階段下のスペースを物置にしない
階段の下にできるスペースを収納や物置として使っている家は多いでしょう。しかし、このスペースに不要なものや使わないものを詰め込むのは、風水では大きな問題となります。
階段は気が上下に移動する通り道であり、その下に停滞したものがあると、家全体の気の循環が妨げられます。特に古いものや壊れたものを溜め込むと、負のエネルギーが発生し、家族の運気を下げてしまうのです。
階段下を使う場合は、常に使っているものだけを整理整頓して収納しましょう。できれば、明るい色の収納ボックスを使い、定期的に中身を見直して風通しを良くすることが大切です。
玄関から階段が直接見える動線を作らない
玄関のドアを開けた瞬間に階段全体が視界に入る動線は、風水では凶相とされています。これは視覚的な問題だけでなく、エネルギーの流れにも直結する配置なのです。
この動線があると、家に入る人も出る人も無意識のうちに気が散り、家の中心部分に意識が向かなくなります。結果として、家族の絆が薄れたり、家に対する愛着が減ったりする傾向が生まれます。
対策としては、玄関入ってすぐの位置に背の高い観葉植物を置いたり、のれんやカーテンで視線を柔らかく遮ったりする方法があります。階段の踊り場に絵や写真を飾ることで、視線を自然に誘導することも効果的です。
運気について
玄関と階段の位置関係は、あなたが思っている以上に様々な運気と深く結びついています。この2つの配置を整えることで、金運や恋愛運、家庭運、仕事運、健康運といった人生の主要な分野すべてに良い影響をもたらすことができるのです。
金運
玄関と階段の位置関係は、金運に最も直接的な影響を与える要素の一つです。玄関から入った財の気が階段によってすぐに上の階へ逃げてしまうと、お金が入ってもすぐに出ていく状態になります。
金運を高めるには、玄関と階段の間に円形や楕円形のラグを敷くことが効果的です。丸い形は気を穏やかに回転させ、家の中に留める作用があります。
また、玄関に黄色や金色の小物を置き、階段の最初の段に水晶や天然石を飾ることで、財運を安定させられます。階段を上がった先の廊下に鏡を設置すると、入ってきた財運が家中に広がりやすくなるでしょう。
恋愛運
恋愛運は人との出会いや縁に関わる運気であり、玄関と階段の気の流れが大きく影響します。玄関から入った良縁の気が階段で急速に流れてしまうと、出会いがあっても長続きしない傾向が生まれるのです。
恋愛運を高めるには、玄関と階段の間にピンクや淡いオレンジ色の花を飾りましょう。生花は新鮮な気を呼び込み、人間関係を円滑にする力があります。
階段の壁には、二つで一対になるような装飾品や写真を飾ることもおすすめです。ペアのものは良縁を引き寄せ、既にパートナーがいる人は関係性がより深まります。
家庭運
家庭運は家族全員の調和と幸福に関わる運気で、玄関と階段の配置は家族の絆に直結します。階段が玄関に近すぎると、家族がすれ違いやすく、コミュニケーションが減ってしまうのです。
家庭運を高めるには、玄関に家族写真を飾り、階段の途中にも温かみのある照明を設置しましょう。明るく温かい空間は、家族が自然と集まる場所になります。
階段の手すりには木製のものを選ぶと、自然の温もりが家族の心を落ち着かせます。階段を上がった先のスペースに、家族が共有できる小さな本棚や飾り棚を設けることも、絆を深める効果があるでしょう。
仕事運
仕事運は社会での成功や昇進に関わる運気であり、玄関から入る気の質と流れ方が影響します。玄関と階段の位置が適切でないと、キャリアアップのチャンスを逃しやすくなるのです。
仕事運を高めるには、玄関に青や緑色の小物を置き、清潔感のある空間を保ちましょう。階段の踊り場には、あなたの目標や夢を象徴する絵や言葉を飾ることが効果的です。
階段を上がる際に自然と視界に入る位置に、上昇や成長を象徴するモチーフを配置すると、毎日の通行が無意識のうちにモチベーションを高めてくれます。竹や上向きの矢印といったデザインがおすすめです。
健康運
健康運は心身の活力と生命力に関わる運気で、玄関と階段の気の流れが体調に影響を与えます。気の流れが乱れていると、原因不明の疲労感や体調不良に悩まされやすくなるのです。
健康運を高めるには、玄関と階段周辺の換気を十分に行い、常に新鮮な空気を取り入れることが基本です。階段の窓がある場合は、朝に開けて朝日を取り込むことで、生命力が高まります。
玄関には空気清浄効果のある観葉植物、階段には香りの良いアロマやお香を置くことで、心身のバランスが整います。階段の段数が多い場合は、踊り場に休憩できる小さなベンチを置くことで、無理なく上り下りできる環境を作りましょう。

