新居を構える際や引っ越しを検討する時、間取り選びに迷われることは多いのではないでしょうか。住む人の運気を左右するとされる風水において、間取りは極めて重要な要素です。
今回は「いい間取り」を風水の観点から詳しく解説し、注意すべきポイントもお伝えします。この記事を読めば、あなたの暮らしに良い気を呼び込む間取り選びができるようになるでしょう。
「いい間取り」の風水
風水で考える「いい間取り」には、古くから伝わる智恵に基づいた明確な特徴があります。良い気の流れを生み出し、住む人の運気を向上させる間取りの基本原則は次の3つです。
- 玄関から奥へと気がスムーズに流れる動線設計
- 各部屋の配置が陰陽のバランスを保っている
- 中心部に余裕があり気が滞らない構造
これらの要素が整った間取りは、住む人にとって心地よく、運気の向上にもつながります。以下で詳しく見ていきましょう。
玄関から奥へと気がスムーズに流れる動線設計
風水では、玄関から入った良い気が家全体を巡ることで、住む人の運気が高まると考えられています。そのため、玄関から直線的に奥の部屋が見通せる間取りは避け、適度に曲がりながら気が流れる設計が理想的です。
廊下が長すぎたり、行き止まりが多すぎたりする間取りも気の流れを妨げます。リビングや寝室といった主要な部屋へは、玄関から自然に導かれるような動線を確保することが大切です。
また、各部屋同士の距離感も考慮する必要があります。プライベート空間とパブリック空間が適度に分離され、かつ家族の動線が交わる場所があることで、家庭内の調和も保たれるのです。
各部屋の配置が陰陽のバランスを保っている
風水における陰陽の概念は、間取りにおいても重要な指針となります。陽の気が必要な場所には活動的な部屋を、陰の気が適した場所には静寂を求める部屋を配置することで、住環境全体のエネルギーバランスが整います。
南向きや東向きの明るい場所にはリビングやダイニングなどの陽の部屋を配し、北側や静かな場所には寝室や書斎などの陰の部屋を設けるのが基本です。この配置により、昼間の活動時間帯と夜間の休息時間帯それぞれに適したエネルギーを得られます。
水回りの配置も陰陽バランスに大きく影響します。キッチンは火の気、浴室やトイレは水の気を持つため、これらが対極に位置しないよう注意深く配置することが求められます。
中心部に余裕があり気が滞らない構造
家の中心部は風水において「太極」と呼ばれ、全体のエネルギーを司る重要な場所です。この中心部に物置や階段、トイレなどが配置されていると、気の流れが阻害され、住む人の運気に悪影響を及ぼします。
理想的な間取りでは、家の中心部分に適度なゆとりがあり、リビングや廊下などの共有空間が配置されています。こうした構造により、家全体に気が均等に行き渡り、住む人すべてが良いエネルギーの恩恵を受けられるのです。
中心部からの見通しも大切な要素です。家族が自然に集まりやすい場所が中心にあることで、家庭内のコミュニケーションが活発になり、家族運の向上にもつながります。
「いい間取り」に関する3つの注意点
風水的に良い間取りを選ぶ際には、見落としがちな注意すべきポイントがあります。これらの注意点を知らずにいると、せっかくの良い間取りも効果を発揮できません。特に気をつけるべき注意点は次の3つです。
- 鬼門・裏鬼門の方位に水回りを配置しない
- 玄関正面に階段や窓を設けない
- 寝室の真上に水回りがこないようにする
これらのポイントを押さえることで、風水の恩恵を最大限に活かせる間取り選びができます。以下で詳しく見ていきましょう。
鬼門・裏鬼門の方位に水回りを配置しない
鬼門(北東)と裏鬼門(南西)は、風水において特に注意が必要な方位とされています。これらの方位に浴室やトイレ、洗面所などの水回りがあると、悪い気が発生しやすく、住む人の健康運や金運に悪影響を与えるとされています。
もしすでにこうした配置の住宅にお住まいの場合は、水回りを常に清潔に保ち、換気を心がけることで影響を軽減できます。また、観葉植物を置いたり、盛り塩をしたりといった対策も効果的です。
新たに住宅を選ぶ際は、間取り図で鬼門・裏鬼門の方位を確認し、これらの場所に水回りがない物件を優先して検討することをお勧めします。代わりに収納や居室が配置されている間取りを選びましょう。
玄関正面に階段や窓を設けない
玄関から入った良い気が、正面の階段や窓から直接外へ逃げてしまう構造は風水的に好ましくありません。せっかく玄関から入った気が家全体を巡ることなく流出してしまい、住む人が運気の恩恵を受けにくくなります。
玄関正面に階段がある場合は、のれんやついたてを設置して気の流れを緩やかにする工夫が有効です。また、玄関正面の窓についても、カーテンやブラインドで適度に目隠しし、気が一気に抜けないようにすることが大切です。
理想的な間取りでは、玄関から入って少し奥に進んだところにリビングへの入口があり、自然に生活空間へ導かれる設計になっています。こうした動線により、気が家全体にゆっくりと行き渡るのです。
寝室の真上に水回りがこないようにする
上階に水回りがある場合、その真下にベッドを置くのは風水的に避けたい配置です。水の気は下降する性質があり、寝ている間に悪い気の影響を受けやすくなってしまいます。特に健康運や夫婦関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
マンションなどの集合住宅では、上の階の間取りまで把握することは困難ですが、可能な限り確認しておくことが望ましいです。一戸建ての場合は、2階に水回りを設ける際に1階の寝室の位置を考慮した設計にしましょう。
もしすでにこうした配置になっている場合は、ベッドの位置を移動したり、天井に水晶を吊るしたりして対策することができます。また、寝室の換気を良くし、湿気がこもらないよう注意することも重要です。
運気について
間取りは住む人の様々な運気に深く関わっており、適切な配置や工夫により運気の向上を図ることができます。特に日常生活の大部分を過ごす自宅の間取りは、金運、恋愛運、家庭運、仕事運、健康運のすべてに影響を与える重要な要素なのです。
金運
金運を高める間取りでは、玄関の方位と水回りの配置が特に重要になります。南東向きの玄関は金運に良いとされ、明るく清潔に保つことで財運の気を呼び込みやすくなります。
キッチンは火の気を持つため、北西や西の方位に配置すると金運の向上につながります。また、冷蔵庫などの大型家電は北側に置くことで、金運を安定させる効果が期待できるのです。
財布や通帳などの金銭に関わるものを保管する場所も重要です。家の北側や北東側の静かで涼しい場所に金庫や貴重品入れを設置すると、お金が貯まりやすくなるとされています。
恋愛運
恋愛運を高めるには、寝室の配置と色使いが鍵となります。南西の方位にある寝室は恋愛運に最も良いとされ、ピンクやオレンジ色のインテリアでコーディネートすることで効果がさらに高まります。
また、家の中心から見て南西の位置にリビングがあると、家族や恋人との関係が良好に保たれやすくなります。この方位に花を飾ったり、ペアの小物を置いたりすることで、恋愛運の向上が期待できるのです。
鏡の配置も恋愛運に大きな影響を与えます。寝室に鏡を置く場合は、ベッドが映らない位置に設置し、常に清潔に保つことで良い出会いや関係の発展を促進できます。
家庭運
家庭運を高める間取りの要は、家族が自然に集まるリビングダイニングの配置です。家の中心部やや南寄りにこれらの空間があると、家族間のコミュニケーションが活発になり、絆が深まりやすくなります。
キッチンとダイニングが近い配置も家庭運に良い影響をもたらします。家族の健康を司るキッチンと、食事を通じてコミュニケーションを図るダイニングが連携することで、家庭内の調和が保たれるのです。
子ども部屋は東側に配置することで成長運を高められます。また、各家族の個室と共有スペースのバランスが取れた間取りを選ぶことで、プライバシーを保ちつつ家族の結束も維持できるでしょう。
仕事運
仕事運の向上には、書斎や仕事をする空間の方位と環境が大きく影響します。北側や東側の静かで集中しやすい場所に仕事スペースを設けることで、集中力が高まり、成果も出やすくなります。
デスクの配置では、壁を背にして座れる位置を選び、入口が見える向きに設置するのが理想的です。この配置により心理的な安定感が得られ、仕事への取り組み姿勢も向上します。
また、仕事関連の書類や資料は整理整頓して保管し、不要なものは定期的に処分することが大切です。情報の流れがスムーズになることで、仕事上のチャンスも巡ってきやすくなるのです。
健康運
健康運を高める間取りでは、寝室の環境づくりが最も重要になります。北側や東側の静かで朝日が入る寝室は、質の良い睡眠を促し、心身の回復力を高めてくれます。
浴室やトイレなどの水回りは、家の北西や南東の方位に配置することで健康運に良い影響をもたらします。特に浴室は一日の疲れを癒す大切な空間なので、換気が良く、清潔に保ちやすい配置を選ぶことが肝要です。
室内の空気の流れも健康運に大きく関わります。各部屋に窓があり、自然な換気ができる間取りを選ぶことで、住環境全体が健やかに保たれ、住む人の健康も守られるのです。