理想的な間取りを求めて、情報収集に奔走していることはありませんか。完璧な家に住むことで、人生が好転するような気がして、つい夢中になってしまいます。しかし、風水の観点から見ると、完璧さだけを追い求めることがかえって運気を下げる原因になることもあるのです。
今回は、風水の知恵を取り入れた本当に良い間取りとは何かを考えていきます。間取り計画で気をつけるべきポイントと、実際に生活する上での注意点をわかりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。
「理想で完璧な間取り」の風水
風水において理想的な間取りを考える時、最も重視すべきは気の流れです。間取りが完璧に見えても、気の流れが滞っていては、良い運気を取り込むことはできません。特に意識したいポイントは次の3つです。
- 家の中心部をすっきりさせる
- 各部屋に適切な機能を持たせる
- 玄関から寝室までの動線を考慮する
これらのポイントは、見た目の美しさ以上に、実際に住む人の運気に直結する重要な要素です。以下で詳しく見ていきましょう。
家の中心部をすっきりさせる
風水では家の中心部は「太極」と呼ばれ、全体の気が集まる重要な場所と考えられています。この部分に物が散乱していたり、暗い状態が続いたりすると、家全体の気の流れが悪くなってしまいます。中心部は常に清潔に保ち、適度な明るさを確保することが基本です。
具体的には、家の中心にトイレや浴室などの水回りを配置するのは避けるべきです。水の気は流れが強く、中心部の安定した気のバランスを乱す原因になります。また、階段を中央に設置することも、気が一気に流れ出してしまうため好ましくありません。
リビングや広めの廊下など、開放的な空間を中央に設けることで、気が家中にスムーズに循環します。ただし、何も置かないだけでなく、観葉植物を一つ置くなどして、気の活性化を図るとさらに効果的です。
各部屋に適切な機能を持たせる
風水では、それぞれの部屋にふさわしい機能と役割があります。寝室で仕事をしたり、リビングで食事をしながらテレビを見るなど、部屋の本来の目的と異なる使い方を続けると、気の乱れが生じやすくなります。各部屋の用途を明確にすることが、運気アップの第一歩です。
例えば、寝室は休息と回復の場ですから、仕事関連のものは置かないようにします。リビングは家族の団らんの場ですので、一人だけの空間にならないような配置を心がけます。キッチンは火と水の気が交わる場所ですから、清潔さを保つことが何よりも大切です。
どうしても部屋数が少ない場合は、家具の配置や仕切りを使って空間を区切る工夫をします。カーテンや棚で仕切るだけで、気の流れに区切りができ、それぞれの空間の機能が明確になります。これは間取りが完璧でない場合でも実践できる有効な方法です。
玄関から寝室までの動線を考慮する
玄関から寝室までの道のりは、外部の気が内部へと移動する経路です。この動線が複雑だったり、途中で行き止まりになっていたりすると、良い気が家中に行き渡らなくなります。まっすぐでスムーズな動線を確保することが、風水では推奨されています。
特に、玄関を入ってすぐに壁や大きな家具がある間取りは、気の流れを妨げます。開けた空間を作り、気が自然に家中に広がるような設計が理想的です。また、寝室は家の奥に配置し、玄関からの気が直接届かないような位置にすると、落ち着いた休息が得られます。
動線計画では、ドア同士が真正面に向き合う「門衝」も避けるべきです。特に玄関と寝室のドアが向き合っていると、外部の強い気が直接寝室に入り、安眠を妨げる原因になります。ドアの位置をずらすか、間に仕切りを入れるなどの対策が必要です。
「理想で完璧な間取り」に関する3つの注意点
理想的な間取りを実現するために、風水上どうしても避けたいポイントがあります。完璧さを追求するあまり、かえって運気を下げてしまうような間取りになっていないか確認しましょう。特に注意すべき点は次の3つです。
- 欠けた部分のある間取りを選ばない
- 必要なドアや窓を塞がない
- 寝室の位置と大きさに配慮する
これらの注意点は、間取り計画の初期段階で考慮することで、後からの変更や修正が難しくなるのを防ぎます。以下で詳しく見ていきましょう。
欠けた部分のある間取りを選ばない
四角形や長方形ではなく、L字型や複雑な形をした間取りは、気の流れに偏りが生じやすくなります。特に家の中心から見て大きく欠けている部分があると、その方角に対応する運気が弱まると考えられています。できるだけ整った形の間取りを選ぶことが基本です。
もしすでに欠けた部分がある間取りに住んでいる場合は、その部分を補う工夫をします。欠けている方角に応じた色のアイテムを置いたり、鏡を設置して空間を広がっているように見せる方法があります。欠けた部分に物を詰め込まず、むしろすっきりと片付けることも効果的です。
どうしても改善が難しい場合は、欠けた部分の外側に植栽を置くなどの方法もあります。ただし、これは一時的な対策ですので、間取り選びの段階で整った形を優先することが最も確実な方法です。完璧な形にこだわりすぎず、気の流れを整えることを意識しましょう。
必要なドアや窓を塞がない
間取りを完璧に見せるために、必要なドアや窓を塞いでしまうことがありますが、これは風水的には大きな間違いです。ドアと窓は気の出入口であり、これらの数を減らすことは、家の呼吸を妨げることと同じです。特に換気用の小窓なども安易に塞がないようにします。
ドアが少ないと、気の流れが単調になり、淀んだ気がたまりやすくなります。また、窓が少ない部屋は陽の気が不足し、陰の気が強まってしまいます。結果として、その部屋で過ごす人の健康面や精神面に悪影響を及ぼす可能性があります。
間取り変更をする場合、ドアや窓の位置を移動するのは問題ありませんが、数を減らすのは避けましょう。どうしても塞ぐ必要がある場合は、換気扇の設置や明るい照明による補完が必要です。気の出入り口を確保することは、家全体の気の循環を良くするための必須条件です。
寝室の位置と大きさに配慮する
寝室は一日の三分の一を過ごす重要な空間ですから、その位置と大きさは慎重に決める必要があります。家の中心から遠すぎる位置や、玄関に近すぎる位置は、どちらも休息には適していません。また、必要以上に広すぎる寝室も、気が拡散して落ち着きを欠く原因になります。
理想的な寝室の位置は、家の奥で静かな場所です。ただし、日当たりが全くない北側ばかりを選ぶのも避けましょう。適度な自然光が入る方角が望ましいです。大きさはベッドと必要な家具が置けて、少し余裕がある程度がちょうど良いです。
夫婦の寝室の場合、ベッドのサイズと部屋のバランスも考慮します。部屋に対してベッドが大きすぎると、気の流れが悪くなります。また、ドアや窓を背にしたベッド配置も、安眠を妨げる要因になります。寝室は休息の質を高める空間として、間取り計画の中で最優先で考えるべき場所です。
運気について
理想的な間取りは、単なる快適さだけでなく、さまざまな運気にも良い影響を与えます。気の流れが整った家に住むことで、金運や恋愛運、健康運など、生活のあらゆる面での向上が期待できます。それぞれの運気と間取りの関係を知り、さらに運気を高める工夫を取り入れましょう。
金運
金運を司るのは北の方角ですから、この方角に水場を設けることは避けるべきです。キッチンや浴室を北に配置すると、金運が流出しやすくなると考えられています。代わりに、書斎や収納スペースを設けると良いでしょう。
財布や通帳を置く場所は、東または東南の方角が適しています。これらの方角に整理整頓された収納スペースを設けることで、金運の安定につながります。また、家の中心部が清潔であることも、金運アップには欠かせない条件です。
金運を高める色はゴールドやシルバー、白などです。北の方角にこれらの色の小物を置くことも効果的ですが、あくまでアクセント程度に留めます。派手すぎる装飾はかえって逆効果ですので、控えめなセンスでまとめることがポイントです。
恋愛運
恋愛運を高めるには、家の西北の方角を整えることが効果的です。この方角はパートナー運を司り、散らかった状態や暗い状態が続くと、良い出会いや関係の進展が妨げられる可能性があります。西北は常に明るく清潔に保ちましょう。
寝室の西北側に観葉植物を置くことで、恋愛運の活性化が期待できます。ただし、枯れた植物は逆効果ですので、こまめな手入れが必要です。また、西北の方角にピンクや赤のアイテムを少し添えることも、恋愛運アップに役立ちます。
独身の方の場合、家の東の方角も恋愛運に関わります。東に窓がある場合はカーテンを開けて朝日を取り入れ、気の流れを活発にします。既婚の方は、夫婦の寝室を西北に配置することで、より良い関係を築くことができるでしょう。
家庭運
家庭運は東の方角が深く関係しています。東は家族の健康と調和を司る方角ですから、この方角にリビングや家族が集まる空間を設けると良いでしょう。東側に大きな窓がある場合は、朝日がしっかり入るようにします。
家族の絆を強めるには、家の中心に家族が自然と集まる空間を作ることが効果的です。リビングを中心に配置し、それぞれの部屋からアクセスしやすい間取りにします。ただし、リビングが単なる通路にならないよう、落ち着ける空間づくりを心がけます。
家庭運を損なう要因の一つが、家族それぞれの個室が離れすぎていることです。完全に分断された間取りではなく、適度な繋がりを持った空間構成が理想的です。共用スペースと個室のバランスを考慮した間取りが、円満な家庭関係を育みます。
仕事運
仕事運を高めるには、書斎や作業スペースの位置が重要です。北の方角はキャリア運、東南の方角は社会的な成功を司ります。これらの方角に仕事をする空間を設けることで、集中力や発想力が高まると考えられています。
在宅ワークの場合は、仕事運を司る方角にデスクを配置します。デスクはドアを背にしない位置が基本で、背後に壁がある安定した配置が望ましいです。また、仕事関連の書類や道具は整理整頓し、気の流れを妨げないようにします。
仕事運を上げる色はブルーやグリーンです。これらの色の文具や小物をデスク周りに取り入れることで、仕事運の向上が期待できます。ただし、色を使いすぎるとかえって落ち着かなくなるので、あくまでポイントとして取り入れることが適切です。
健康運
健康運は家の中心部と東の方角が深く関わっています。中心部が清潔で明るい状態であることは、家族全員の健康を守る基本条件です。また、東は家族の健康を司る方角ですから、この方角に寝室を設けることも良いとされています。
健康を害する間取りの特徴として、寝室の上または下にキッチンや浴室があることが挙げられます。火や水の気が寝室に影響を与え、安眠を妨げる原因になります。可能であれば、水回りと寝室は離れた位置に配置するのが理想的です。
換気と採光は健康維持に欠かせない要素です。どの部屋にも適度な日当たりと風通しを確保できる間取りを心がけます。特に寝室とリビングは、一日の中で長く過ごす空間ですから、採光と通風には十分な配慮が必要です。
